VR認知症プロジェクト研修

先日、VR認知症プロジェクトという研修に参加させて頂きました。
ゴーグルのようなカメラを覗いて認知症の方の世界を体験する研修です。
この研修、すごく楽しかったです!

そして、認知症の方の講義を聞いて学ぶ研修よりも、実際に体験をすることで、認知症の方の気持ちが本当に理解できたと感じられる研修だったのです。

映像は3つ見せて頂きました。

1つ目は、「私をどうするのですか?」というタイトルで、介護者の方2人に両側から支えられて「大丈夫ですよ。降りましょう」と笑顔で声をかけられるのですが、怖くて前に進めない。だって、そこは高層ビルの上に立っているんですもの。実際に立った状態でこの映像を見せてもらったので、思わず悲鳴をあげたくなるほどホントにこわかったんです。

ご利用者様で、いつも車から降りるときになかなか足が出ない方がみえます。この時、その方のことを思い出し、もしかしたら怖くて降りられないのかも!と結びつきました。また、この映像とは別の話ですが、認知症の方には平らな地面に引いてある線が段差があるように見えることもあるそうです。車から降りるときになかなか足が出ない先程のご利用者様は、お風呂から出て脱衣場へ行く時に、よく階段を上るようなしぐさをすることがあるんです。この話を聞いて、もしかしてお風呂と脱衣場の境界線が段差に見えるのかも!と気づきました。こんな風に怖がっているご利用者様に対して、「笑顔で大丈夫ですよ」って声かけをしても、ご利用者様は全然大丈夫じゃないって思いますよね。むしろ、笑って話しかけてきて、バカにしてるのかって思われるかもしれません。こんな時は、こちらも真剣な顔をして大丈夫だという事を伝えればいいそうです。すごく納得させられました。

2つ目の映像は、「ここはどこですか?」友達のところへ行く予定で乗った電車なのに、気づくと今どこを走っているのか、どこで降りればよいのか分からない。大勢の人が降りた駅で自分も降りてみたけど、どこの駅なの分からない。駅員さんに「ここはどこですか?」と聞いてみたけど、「出口はあっちですよ」と言われてしまう。どうしようと思っていたら、親切な方が「どうしましたか」と声をかけてくれました。この映像を見て、場所が分からなくなるってこんなにも不安なことなんだと思いました。そして、親切な方の優しい一声ですごくほっとした気持ちに私もなりました。

デイサービス利用中にも、デイサービスに来ていることが理解できていない方も見えます。そうゆう時は、すごく不安なんだなと改めて思いました。だから、その都度、安心できるような声かけが必要だと思います。

3つ目の映像は、「レビー小体病 幻視編」レビーの人が実際に見る幻視を見させてもらいました。お友達の家に行ったら、知らない人が部屋の隅にいたり、犬が突然現れて消えたり、天井に大量の虫が飛んでいたり、それはもうホラーです!突然悲鳴をあげたくなる気持ちもわかります。

この映像は実際にレビー小体型認知症にかかった方が監修したそうです。だから、ものすごく忠実に再現されているそうです。その方が、もし幻視が見える方がいたら、幻視を一緒に楽しんでくださいとおっしゃっていました。ということは、幻視を見て怖がっている様子であれば、具体的にどこに何が見えるのか聞いて、見えるところに立ってあげたりして、見えないようにしてあげればいいかもしれません。また、手を叩いたり、部屋を明るくしてあげたりすることで幻視は消えるそうなので、怖がっている方がいれば、幻視が消えるようにしてあげることも大切だと思います。でも、怖いものばかりが見えるわけではなく、とても美しい風景が見える時もあるそうですよ。

今回、3つの映像を見せてもらって、認知症の方の気持ちが理解できたような気がしました。でも、気がしただけで終わらせるのではなく、その気持ちを忘れずに、ご利用者様が困っていたり、不安がっていたら安心できるような声かけ、関わりをしていけたらと思いました。



コメント

なべサン さんの投稿…
研修お疲れ様でした。
読ませていただいている間、特定のご利用者様のことが浮かんできました。
深く寄り添うということは、このような研修を体験して知識を身に付けることなのだと改めて感じました。
貴重な体験を読ませていただきありがとうございました。
介護主任 ゆきみ さんの投稿…
認知症の方の気持ちを理解するって難しいですよね。でも、今回の研修で少しでも理解出来たって事は貴重な時間を過ごしてこれて、本当に良かったと思います。
これから増えていくと思われる認知症のご利用者様。安心して頂けるような対応を心掛けて接していけるといいですね(*^^*)
介護職員 べーさん さんの投稿…
研修お疲れ様でした。ご利用者様が車から足を踏み出せない時は、足元に降りられない状況が見えているんだと思っていても、実際に自分には見えてないのでご本人様の事が理解出来ずやはり笑顔で「大丈夫ですよ〜」と言っていました。怖がってみえる時は真剣な顔で大丈夫だと伝える事なんですね!ありがとうございました。
研修お疲れさまでした。

自ら実際に感じて体感することは少しでもご利用者様の気持ちに寄り添えるかと思います。
貴重な体験報告ありがとうございます。
あけみ さんの投稿…
研修お疲れさまでした。
笑顔だけが安心を与えるのではない、という事を教えて頂きました。ありがとうございました😊
ヨッシー さんの投稿…
体験された話から少し認知症の方の気持ちが分かりました。
ご利用者様の不安を取り除いてあげたいと思いますので私も気持ちに寄り添った対応の仕方を頭において接していきたいと思います。
匿名 さんのコメント…
研修お疲れ様です。笑顔で接することが大切ですが、真剣に向き合って考えることを意識していきたいと感じました。
匿名 さんのコメント…
この研修、私も参加したかったです!!体感することによりその方のことをわかることができるような気がします。まだまだ気が付かなければいけないことがたくさんありそうです。お一人お一人かんじられることもちがうとおもうので生越でもその方に寄り添うことができたらと思います。
いちパートタイマー さんの投稿…
段差が大きく感じて車から降りられない、というのはよく聞くので知っていました。でも、聞きかじっただけでした。怖くて怖くて仕方がない方に、見知らぬ人間が笑って話しかけても、かえって恐怖を感じるだけかもしれないです…。とてもいいレポートをありがとうございました。
ピチピチの60代 さんの投稿…
研修お疲れ様でした。
VR、私も以前一度やったことがあります。とてもいい経験をされましたね!
管理者のじじ さんの投稿…
私も体験してみたかったです。認知症の方気持ち少しでも分かってあげられたらと思うのですが、、、
匿名 さんのコメント…
研修、お疲れ様でした。
一緒に、車に乗せていただきありがとうございました。
研修の帰りも、体験後の感想や、認知症のこと、その他色々とお話しできて楽しかったです。
ありがとうございました❤️
匿名 さんのコメント…
研修お疲れ様でした。改めて、認知症のご利用者様に対して寄り添う気持ちを大切にしようと思えました。

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