わたしにできること
「こうしてゆっくり話を聞いてもらいたかった。ありがとう」
昔、勤めていた職場で担当していた患者様に言われた言葉です。
この言葉を聞いて、私は転職を決めました。
検査と処置が多い、急性期病棟でした。私は異動したばかりで仕事に慣れず、なおさらバタバタと日々の業務をこなすのに精いっぱいでした。確実に時間までに処置を済ませ、検査に送り出し、数々のデータを見て状態を把握し、的確に医師に報告。患者様の話を聞く余裕は、私にはありませんでした。
その日は本当にたまたま、少し時間がありました。検温の時間に、いつもより少しだけ、担当患者様とお話しする余裕がありました。検査を翌日に控えたその方は、先生の説明だけでは分からなかったと、ちょっと不安だったのよ、と笑って話してくださいました。
私は優秀ではありません。どちらかというと不器用で、手際も悪く、この職は向いてないのかなあと思うこともありました。
でも、話を聞くことなら。
ゆっくりと話を聞いて、不安を無くしてあげることなら。
それなら、私にもできるのかもしれない。
そのために、総合病院勤務を辞めて、介護の世界に入りました。
ご利用者様の、ご家族様の、話にゆっくりと耳を傾け、寄り添って不安を取り除きたい。
そう思ってこの世界に入ったのですが…。
「ゆっくり話を聞く」
…って、本当に難しいですね…。自分の未熟さに嫌気が指すばかりです。
コメント
誰でもいつからでも
寄り添うことができれば「プロ」になれる世界
素敵な世界です😊
ご利用者様と向き合い、少しの時間でも話すことを意識していきたいです。
目の前の業務におわれて、理想的なケアができず、落胆する事があります。
介護知識や技術を高め、効率よく仕事をこなし、ご利用者様との関わりに時間をかけたいと思います。
それが、いちパートタイマ―さんの根本にある想いなのですね。
難しいですが、介護職の永遠のテーマかもしれないですね。